人間は過去にさまざまな文化遺産を創造し、そして今でも創造し続けています。そうした文化遺産を、文学、芸術といったジャンルに限定することなく、思想や歴史も含め、総合的に学んでみたいという人には、文化学、人文学がオススメ。
■文化学
(外国語文化学、国際文化学、比較文化学、コミュニケーション学、人文系学際の学科等)
文化を共有する集団を民族・言語・国家・宗教・小集団や大衆などさまざまな側面で捉え、学際的・実証的に分析する学問。国際的視点や比較文化的視点を重視している。
現代社会のコミュニケーションを様々な角度から考える学問である。異文化理解・国際交流・情報発信に欠かせない多用なコミュニケーション様式を研究する。
「文化」という側面から様々な異文化社会を観察・分析し、また異文化間相互の比較検討を行うことによって各文化に固有の体系を相対的に理解し、それに基づいてそこに暮らす人間について研究する学問であり、社会・風俗・慣習など、さまざまな視点が要求される。
世界には自分が所属する文化とは異なる多種多様な文化が存在するが、それを単に新聞やメディアからの情報で理解するのではなく実際に現地調査(フィールド・ワーク)をすることにより理解を深めようとすることが文化学である。
実際には語学中心と、人文・社会科学系の科目中心とでカリキュラムが異なり学科名も、「比較文化学科」「コミュニケーション学科」「社会文化学科」「地球市民学科」「言語文化学科」「地域文化学科」「国際文化学科」「イメージ文化学科」「表現文化学科」など様々。
また文化学と密接に関係している人文学的分野では言語・宗教・地理・経済・社会などを広範囲にわたって総合的に研究し、従来の学問の枠にとらわれない自由な研究が行われている。
●日本民俗学
研究対象は家族、親族、社会の仕組み、儀式、祭礼、昔話、民俗芸能など、日本人社会のすべての現象が含まれる。
●国際コミュニケーション論
比較文化の視点からマス・メディアと国際関係、マス・メディアと国際理解、マス・メディアの国家や市民等への影響などを考える学問。
●民族文化論
民族の伝統文化だけでなく、さまざまな伝承文化や日常のごく身近な生活習慣に目を向け、それらを包括的に捉えていくことで、民族の心意を探る。
●異文化コミュニケーション
異なる文化圏に属する人々がコミュニケーションをとろうとする際に起こる諸問題を分析し、解決法を見出す学問。
●人間コミュニケーション
人間のコミュニケーション手段は、言語コミュニケーションのだけではない。身振りや表情などの非言語コミュニケーションの存在も含めて研究する。
●文化人類学
民族の文化や社会を衣食住、宗教、生活習慣など個別的、総合的に研究する。
文化のとらえ方は容易ではありません。
「日本文化の特徴はわび・さびです」と言われればナルホドと思うし、「いや、金閣寺や二条城に代表されるように絢爛豪華なのも日本文化だ」と言われても合点してしまう。
そんなつかみどころのない文化を対象とする文化学、文化人類学の本格的な研究が始まって、まだ数十年。しかし、世界各地の異文化間で紛争が生じたり、国際化・情報化の影響で伝統文化が失われる危険性が指摘されるなど、文化や思想を研究する必要性はますます高まっているのです。